ゆるモザ日記。

青年海外協力隊を終えて、再びモザンビークにて就職。ゆるく、楽しく、自分らしく。

遠慮なく頼る社会に学ぶこと(派遣372日目 2019/04/08)

※長めだけど、めっちゃいろんなことを考えた出来事だったので、どうかお付き合いくださいm(_ _)m


 
昨日のつづき。

私は23時過ぎにパーティを抜けて、

徒歩3分の場所にある家へ1人で帰宅。

0時過ぎにはベッドで寝る体制。

相変わらず、外は爆音でものすごいことになってるけど、

なんとか寝ようと努める…

翌日は振替休日…!好きなだけ寝てやるぅーと張り切って、寝る。




と…




夜中の3時。


ドンドンドン!!

「おーい、〇〇ー!!!」

ドアを叩き、私の名前を呼ぶ声…



えぇ…何…酔っ払い……??(´Д`)

無視しよ…





ドンドンドン!!!

「おーーーい!!!〇〇ー!!私だよー同僚のジューリャだよーー!!」






えぇ…??!!

な、何事、、、(´Д`)



せっかく寝てたところを起こされ不機嫌になりつつ、

しぶしぶ玄関へ。

すると、さっきまで一緒にパーティで楽しんでた同僚OLのジューリャ with 1歳児。


ジューリャ「私もう寝たいんだけど、私を車に乗せて連れてきてくれた同僚はまだパーティで踊っていたいらしくて、帰れないから、私と息子を朝まで泊めてくれない??」





「ヒュッ…??!!(゜゜)」

↑モザン人が驚いた時の「えっ?」っていう感嘆詞





当然、乳飲み子を抱えて困っている彼女を追い返すわけにもいかず、

ウチに招き入れて、泊まらせることに…。


 
ジューリャ「よかったぁ〜、ありがとう〜〜、外で寝なきゃいけないところだったわ〜〜」

ジューリャ「あなた、まだ寝てなかったのー?!!」




いや…
 

その…


別にいいんだけどもさ……





疑問1「そもそも1歳児かかえて3時までパーティにいたんかい」


疑問2「車持ってる同僚、彼女が帰りたいって行ってるなら、子どももいるんだし送ってあげなよ…ダンス優先すなよ…」


疑問3「いや、あなたがドンドン窓叩くから起きたんじゃ…せめて、先に1本電話いれるとかしてくれ…」




ともあれ、

空いてる寝室を案内すると、そそくさと寝る準備をするジューリャ。

その数分後、

再び家の外から叫ぶ声。


同僚「ジューリャ!!私今から帰るけど一緒に帰らないー??!」


どうやら、ダンスを終えた同僚が迎えに来た。


ジューリャ、寝室から出てこようともしない…

私「迎えに来たよ!彼女と話しなよ!」

ジューリャ「私はここで寝たいから行かないって伝えて!!」   




えええええ(´Д`)


私だったら、この状況なら絶対帰るわ…


つーか、帰りなよ……いや、帰ってくれ…笑




そうして結局、ジューリャ with 1歳児はウチに泊まり、

私は目が覚めてしまい、なかなか寝られず、、、_(┐「ε:)_




翌朝、ジューリャが起きて、 

そのまま勝手にシャワーへ… 




おぉーーい、ひとこと家主に断ってくれーーー(´Д`)




シャワーを浴びたジューリャに一言。

私「シャワー前に一言私に断ってくれないと…」

ジューリャ「あぁ、ごめんね。ごめんね、ほんとうに。」

むむ。



ジューリャ「昨日暑くてあんまり寝られなかったー。この部屋暑いね!」

むむむむ。




私「それにしても、同僚はあなたを車に乗せて帰らせてあげるべきだったんじゃない??あなたは赤ちゃんもいるんだし…。あなたもちゃんと頼むべきだったよ」

ジューリャ「でも、私は車をもってないんだもの。車を持ってない人が、車を持ってる人に『早く帰りましょう!帰りたい!』って言うのは、あまりよくないでしょ??」

   



いや…

その…

別にいいんだけどもさ…




そこで「申し訳なさ」を感じるなら、

夜中3時に私を叩き起こして泊まりにくる、なぜそこには「遠慮」のかけらもないのか、、、


私「えぇ…私だって寝てたのに…。同僚がなんでダンスを続けたのか理解できない…」

ジューリャ「理解できない?だから、彼女は踊りたかったから、でも私は帰りたくて……(同じ説明を繰り返す)」

私「違う違う、ポル語は理解したよ。ポル語じゃなくて、考えが理解できない…」

 




そして帰り際、

ジューリャ「本当にありがとう!外で寝ずにすんだわ!ありがとう、また明日!」

ちなみに、今日は振替休日のため仕事は休み。



うん、まぁ、、、彼女にはいつもお世話になっているし、

困ってる時は助けたいとも思うし、

ちゃんと感謝の気持ちも言ってくれて、

それでまぁ、いいんだけども。

 

とにかく私は、

睡眠を邪魔されたことにより、かなり不機嫌になっていて笑、非常にモヤモヤしていた……




そして、

午後になって、家庭教師ディオカシアとの授業。

授業ほっぽりだして、

昨夜の出来事を1時間半近く、喋り倒す私。

単なる愚痴。


私「たびたび、こういう理解できないことが起こるよ、モザンビークでは!あなた達の文化とか慣習を理解しようと努めるけど、難しいよ!!」
 

ディオ「いや、それは違うよ。文化のせいではなくて、そういう行いは個人のもの。個人を見て判断しないと。」

私「うん…そのとおり…」

ディオ「そういう礼儀とかふるまいについて、私達は日々学んでいる状態なんだよ。だから、何かあなたが不快に感じたら、その人にきちんと伝えればいいよ」

私「うん…」

ディオ「ジューリャの件でいえば、夜中3時に突然ドアを叩くのはよくないね。それについては彼女に伝えた?」

私「うん、伝えた。でもさ、同僚は彼女を車で送るべきだったと思う」

ディオ「たぶん、ジューリャは同僚に頼んだけど、同僚は断ったんでしょ。まだ踊っていたかったから。だから次にジューリャはあなたに頼んだ、あなたはそれを承諾した。たしかに、ジューリャは事前にこういうことにならないよう、タクシー代用意しておくとか、もっと早めに帰るとかすべきだったとは思うけどね。」

私「承諾したのはそれはそうだけど…」

ディオ「あなたはジューリャを助けたんだから、良い行いができてよかったじゃない」

私「うん、まぁ、私も断る気はなかったよ」

ディオ「困ったらお願いする。それを嫌だったら断る、良ければ承諾する。そういうものでしょ」

私「でもさ、例えばね、日本人は相手の邪魔をしたくない(迷惑かけたくない)って思って、頼むのをしないことがあるんだよ。自分のやりたいことを隠すことがあるんだよね。」

ディオ「どうして??困った時にじゃあどうするの??」

私「いや、困った時は頼むは頼むんだけど…うーーーん」


……その後も、ごちゃごちゃと言葉にうまくできない、このモヤモヤをなんとか伝えようと、あれこれ話は続きました。





いやぁ、

ディオカシア、めちゃくちゃ良識人。

ああ、私はとても傲慢で心が狭かったかもしれないなぁ、と1人反省。

誰か一人の行いをモザン人全体の行いかのように感じてしまうのは間違いだよね。気をつけてたはずなのに、そんなふうに話してしまっていたこと、反省。



同僚は踊りたかったからジューリャの頼みを断った、

ジューリャは困ったから私を頼った、

私が承諾したからジューリャは家に泊まった。

みんな自分のやりたいことを、そのままストレートに訴えただけ。

私も、ジューリャを助けたいから助けた。


何もモヤモヤを感じることはないのにね。






日本人は、

「私はこれくらい我慢しているんだから、あなたも同じくらい我慢してほしい」

という考え方になりがち。



だから、相手が自分のことをおもんばかってくれないと感じる時「なんで?!私はそんなことしないのに!」って思ってしまう。





でもモザン人は

「私はこういうふうにしたい、だからあなたもしたいようにして」

という考え方。

自分の思ったことは我慢しないで伝えるかわりに、相手の言い分もちゃんと聞く。





日本人は

「不測の事態が起こった時でも、自力でなんとかできるように事前に準備しておく」

モザン人は

「不測の事態が起こったら、それからどうしたらいいか考える。困ったら頼る。頼られたら助ける。」
 

日本人は思いやりの前払い。

モザン人は思いやりの後払い。








自分のやりたいことをやり、言いたいことを言い、(エゴではなくて)

かつ、相手にも自由にさせる、


もしかしたら、  

そんなモザン要素は、

なにかと生きづらい日本の現代社会に足りないことかもなぁ、

と思った。



私も、自分の気持ちを優先するより、  

「相手はどう思うだろう?迷惑かな?」

と、相手優先で考えてしまう性質。

それはそれで必要な場面もあるけど、

そのせいで、息苦しくなってしまうこともあるから。

今のこのモザンビークの環境は、

私にとって、良い修行になっているのかもしれない。

自分の意見をきちんと伝える、時には相手とぶつかるくらい議論する。

そんな修行。
   



協力隊って、

活動うんぬんよりも、

こうした日々の生活の中から教わること、

異文化理解、自分の在り方、

学ぶことがとても多いなと思う。

ありがたいな。



あー、まだまだまだまだ修行が足りんなァ…

日々精進也。


最後に、ジューリャと息子との写真。

二人のおかげで私はまたひとつ、成長できた、気がするよ…笑

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