男女格差~モザンと日本(派遣373日目 2019/04/09)
興味深い記事とデータを見つけました。
昨年12月に世界経済フォーラム(WEF)によって発表された、
各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2018」。
そのなかで、毎年発表している2018年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」も公表されました。対象は世界149カ国。
【参考】
【国際】世界「男女平等ランキング2018」、日本は110位でG7ダントツ最下位。北欧諸国が上位 | Sustainable Japan
ジェンダーギャップ指数2018、日本は110位でG7最下位「日本は男女平等が進んでいない」 | ハフポスト
ジェンダーギャップ指数とは、
"経済・教育・保健・政治の4分野14項目のデータを元にして、各国の男女の格差を分析した指数。各分野での国の発展レベルではなく、純粋に男女の差だけを評価している。"
だそうです。
そして日本はこのランキングで、
対象149カ国中、
110位!!
低い!!!!めっちゃ低い!!!!
"フランス12位、ドイツ14位、英国15位、カナダ16位、米国51位、イタリア70位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。中国は103位で日本より上。韓国は115位。"
圧倒的低さ。。。
東アジア圏は低い傾向にあるのかな。
ベスト10はこちら。
1アイスランド
2ノルウェー
3スウェーデン
4フィンランド
5ニカラグア
6ルワンダ
7ニュージーランド
8フィリピン
9アイルランド
10ナミビア
北欧つよい!!
そして、協力隊にはおなじみのアフリカ諸国、ルワンダとナミビアもランクイン!!
すごい!!(゜゜)
男女格差と国の発展は、こんなにもリンクしないものなのか、、、
興味深い。
なぜ、日本がこんなにランク下位なのかという理由については、上記リンクの記事に詳しく書いているので、ぜひ読んでみてください。
簡単にいうと、
「政治」分野のポイントの低さが著しいから。
女性の国会議員数、女性閣僚の数、過去の女性首相の在任期間、
の項目が低い。
そりゃそうだわ、、、納得。
加えて、「経済」分野では男女間の収入格差の大きさ、管理職ポジションにつく女性の数、において、
順位を下げる要因となっています。
こちらも、納得。
さて、
ここまで読み進めたら、
当然気になります。
モザンビークは何位なのか??
上記の記事にはないのですが、
英文の報告書(オリジナル)をのぞいてみたところ、
順位が判明しました!
モザンビーク49位!!!
ヒュッ…??!!(゜゜)
↑モザン人の感嘆詞「えっ?!」
すごいじゃないかモザンビーク!!!
分野ごとに見てみると…
※( )内はスコア値
【経済】
日本117位(0.595)
モザン74位(0.675)
【教育】
日本65位(0.994)
モザン131位(0.889)
【保健】
日本41位(0.979)
モザン1位(0.980)
【政治】
日本125位(0.097)
モザン26位(0.340)
モザンの圧倒的勝利…!!!
教育分野以外、モザンのほうがポイントが上!!
保健分野に関しては1位!!
(同率1位が40カ国あるけど)
これは…かなり驚き…
たしかに、私が配属先に来た時に初めに驚いたことは、
私のカウンターパートが、
26歳のシングルマザーでありながら、
観光課のchefeという役職に就いているということだった…。
私の配属先の男女比は半々くらいだし、
そのうち管理職ポジションの比率も、
半々とまではいかないけれど女性も3.5割~4割くらいなんじゃないかな…
州や国に目を向けてみても、
日本よりはトップに女性がいる比率が高い気がする。
あくまで個人の主観だけど。
↑こんな話を、いつものように家庭教師ディオカシアと話したところ、
「じゃあ、日本はまだシステムができてないのね。モザンビークも昔は法律がなかったから男女格差はあったよ」
といわれた。
いや…
違う…。
日本だって1972年に男女雇用機会均等法という法律が制定されていて(その頃モザンは独立前!)、
「機会」は平等に与えられている。
でも、そこじゃなくて、
「女性は家庭へ」というもったりとした過去の思い込みや、
「育児か仕事はどちらかしか選べない」という、謎の強迫観念が、
日本社会には存在しているんだと思う。
法律や政策じゃなくて、
人の心の問題。
日本人的にいえば「空気」。
多数派に所属したがる空気、
少数派を煙たがる空気。
いやな空気。
モザンビークでは、
社会全体で子どもを育てる、
母親を助ける、
家族を大切にする、
という考えが、
とても自然に根づいている。
昨日の話じゃないけれど、
困ったら頼る。
親や祖父母、兄妹に育児を頼んだり、
子どもが病気になれば会社は休み、
あるいは子どもを職場に連れてきたり、
母親のほうが仕事が忙しければ父親が育児をする。
それが当たり前。
日本は必ずしも"発展している豊かな国"
ではない。
モザンビークは決して"世界最貧国のうちの1つで生活が苦しい国"
ではない。
そんなことを考えさせられました。
モザンのパワフルな女性たち。
モザンビーク女性の日があったからか知らないけど、やたら女性ネタばかり…笑