ゆるモザ日記。

青年海外協力隊を終えて、再びモザンビークにて就職。ゆるく、楽しく、自分らしく。

読書の時間。(派遣623日目 2019/12/15)

久々にのんびり読書する時間があったので、

隊員仲間に借りっぱなしになっていた本を読んでみました。


『渋谷ギャル店員 ひとりではじめたアフリカボランティア』栗山さやか(金の星社
f:id:yurumoza:20191216031510j:plain


おそらく、中高生向けの本なので、さくさく読めました。

簡単な内容はこんな感じ。





渋谷109のショップ店員としてバリバリのギャルをやっていた作者が、

親友の死をきっかけに人生を見つめ直し、

25歳の時にバックパッカー旅を開始。

アジア、中東、ヨーロッパをまわった後、

アフリカのエチオピアへ。

そこでの医療ボランティアの経験から、

アフリカ貧困層の人々が直面する悲惨な状況をなんとかしたいと思うようになり、

その後渡ったモザンビークで、

貧困に苦しむ女性や子どもを支援するNPOを設立する、

というお話。

そして現在もモザンビークマラウイで活動中。







……壮絶すぎる!!!!!!





1年で帰国するつもりで、

バックパッカーとして旅に出てから、

実に9年もの間、日本に帰らず、

医療経験も知識もないのに、

純粋な「目の前で苦しむ人たちをなんとか助けたい!」と思う一心で、

昼夜問わず病院ボランティアをして、

死の淵にたたされた人々を励ましながら、

ポルトガル語もイチから勉強して、

医療技術学校に入学し資格をとり、

強盗や詐欺やぼったくりや裏切りに何度も遭いながら、

外国人だからという理由だけで差別されたり乱暴されたり不当な扱いを受けつつも、

NPO法人を設立して苦しんでる人たちに医療的な援助や教育を施すという、、、





すごすぎる…

現代のマザー・テレサ……




こんなすごい人が、日本人で、そしてモザンビークで活躍していたなんて。


いやもう、そもそもね、

109店員時代から、並々ならぬ努力家で自己犠牲も厭わない働き者なんだなということは感じましたが…。



その後の行動力がすごすぎる。



彼女が偉人すぎて、私が同じ「ボランティア」を名乗るのは余りにおこがましいのですが、

でも、

いくつか共感できることもあり。



言葉が通じなくても、心は通じ合うことができること。


世界には様々な文化や慣習が価値観があること(=自分はあまりに世界を知らなかったこと)


貧しくても幸せを感じながら、日々に感謝しながら生活している人々がいること


日本の暮らしがいかに恵まれたものであるか気づかされたこと。




モザンビークは最貧国のうちの1つ」

「アフリカは貧富の差がひどい」

と、

知識として知っていたとしても、

実際にそこで生活してみて初めて感じることの多さは、

計り知れません。




私自身も、

このモザンビーク生活のなかで多くを学ばせてもらったよなぁと思いつつ、

何かモザンビークの人たちに恩返しできているかなぁと考えつつ。




ボランティア生活を振り返るいいきっかけになったような気がします。







ただ、






ひとつ思ったのは、

モザンビークの「貧困」の部分に焦点をあてた本なので、

この本だけ読んでしまうと、

治安が非常に悪く、非常に不衛生で、貧困と病気(主にHIV)に苦しみ、教育も満足に受けられない国、モザンビーク

という印象「だけ」受けてしまうのかなぁと。

もちろん、

それを否定しているわけではなくて、

それも確かにモザンビークの「真実」なんだけど、

それだけじゃないよ、と、

モザンビークて穏やかな暮らしをさせてもらっている私は言いたい。

何事も「多面性」があるので、

あらゆる側面から物事を見つめることが大切かなと思います。






内容がけっこう刺激が強くて、

おそらく、

私がモザンビークに来る前に、

この本を家族や友人が読んでいたら、

モザンビーク行きを猛反対されたに違いないでしょう笑

そして私も、

赴任前に読んでたら、

モザンビークに行きたくなくなっていたでしょう笑笑






ちなみに、

作者栗山さやかさんのブログとそのNPOのウェブサイト。


ブログ「プラ子旅する。ーまだアフリカです。」
プラ子旅する〜まだアフリカです。


特定非営利活動法人アシャンテママ
アシャンテママ


興味あれば覗いてみてください。



ブログ見て思い出したんだけど、

私、このブログを赴任前に読んだことあった!

そして、めちゃくちゃ不安になった笑

モザンビークはとんでもなく危ないところなんじゃないかと…

ありがたいことに、

少なくともビランクーロは、

そんなことはなかったわけですが…。




たまの読書楽しいねー!

でも、もうなかなかゆっくり読書する時間もないかもな、、、



にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ
にほんブログ村