モザン人の忍耐力(派遣474日目 2019/07/19)
モザンに来てからずっと思ってるけど、
モザン人はとにかく忍耐強い。
会議が遅れる、
結婚式が始まらない、
電気工事が進まない、
それでも誰も怒らない。ひたすら待つ。
(ブツブツ不満は言うけど、苛立ったり責めたりする人はそんなにいない)
なんなら、
お昼食べずに会議ぶっ通しも余裕だし、
真夏でも水分補給そんなにしないし、
トイレに行く回数も圧倒的に少ない。
…まぁそれは、体のつくりが違うのかもしれないけど。
今日の出来事。
私が所属している商業観光課には、
「営業許可証」などの商業に係る公的な証明書を申請しに、
たびたびお客さんが来ます。
今日も、ポルトガル人のおじちゃんが、
月曜に申し込んだ許可証発行を受け取りにきました。
…が。
担当者がいない。
代理業務ができる同僚も不在。
いずれも外出中で、何時に戻ってくるかもわからない。
しかも、
水、木、金曜と同じ状況が続いていたため、
ポルトガル人のおじちゃん、
怒り出す。
ポル「なんで誰もいないんだ?!私は月曜に許可証の発行料を払って、一昨日も昨日も待っているのに!!あなたたちは、これが仕事なんでしょ?どうしてすべき仕事をしないんだ??」
的なことを、まくしたてる…。(もっとたくさん話してたけど忘れた)
でも、言ってることは正論。至極真っ当なことを言ってる。クレーマーでもなんでもない。
それに対して新人同僚、
「まぁ、ちょっと座って待っていてください…」
ポル「もう待たないよ!これ以上待てない!!君はここで何をしているんだ??」
新人同僚とは別に、他の課の同僚がポルトガル人の前で堂々とYouTubeを見ている…
つよい……笑
モザ「担当者は市役所とやりとりしてますから」…的なことを、YouTubeから目を離さず、ポルトガル人の方を向くこともせずに、応える。
つよすぎ…笑
私はというと、
この険悪なムードに耐えられず、
私「あの…外出中の同僚に電話しましょうか??」
と聞いてみる…
ポル「いや、だいじょうぶ、ありがとう(にっこり)」
あらー、申し訳ないことしたなー…と思っていたら、
新人同僚が、
「でも、彼の言うことは正しいわ。上司は外出するなら、私に証明書を預けていくべきだったわ」
的なことを言う。いや、うん、全くそのとおり。
と!!
先ほどのポルトガル人、帰ったと思ったら、
事務所長に直談判してた…!!
所長が、私達の部屋に入ってくる。
所長「おい、なんで証明書が渡せないんだ?渡せるだろう!」
的なことを言って、怒っている…。
どんどん険悪ムード…。
同じく、この場にいたカウンターパートのオフェーリアが、
証明書担当者に電話して、
証明書はデスクの上にあることが判明し、(なんだそれ)
無事にポルトガル人にも渡せました。
ひと通りの悶着が終わって…
オフェーリアや同僚たちが口々に言う。
「あのポルトガル人は忍耐がない」
「なんで所長に直接言ったんだろ」
「ああいうポルトガル人は好きじゃない。いい人もいるけど。」
その他、よくわからない単語も多かったけど、
ポルトガル人に対して、ブーブー言ってた。
ふむ。
モザン人は「待つ」ってことが、いくらでもできるから、そう考えられるけど、
それを相手にも求めるのはどうなんだろうか…しかも仕事において…。
でも、逆に、
たしかにポルトガル人側も忍耐が足りない、という見方もできるのかもしれない…。
うーむ。
さらに。
今日は職場全体で会議がありました。
11時開始。
時間通りに始まったものの、最初の30分くらいは、
「来てないのは誰だ?なんで来てないんだ?遅れたのは誰?なんで遅れたんだ?」
という話を、所長と職員とで延々してた。
まじ不毛。
議題は、
新人同僚たちの紹介と、
各課からの報告や、
給料遅延問題や、備品や燃料費について。
12時を過ぎた段階で…
所長「もう12時を過ぎたかぁ…」
と言うもんだから、もしかしたらもう終了の流れ?!
と思いきや、
そこからさらに続く。
13時を過ぎる(当然、昼休憩などない)
所長「今日は金曜だし、そろそろ終わるか…」
お!
しかし…
そこから、さらに、
どんどんどんどん、
同僚たちから意見が、でるでる。
「うちの課のコンピュータが壊れてます」
「バイクの燃料が足りないです」
※その他いろいろいろいろ…
それに対する所長の返答もいちいち長い。
私はもう、
ポル語リスニング地獄で頭がオーバーヒートしてたし、
腹ペコだし、
完全に集中力切れる。
しかし、
モザン人たちは、
そんな様子もなく、
自分たちが納得するまで、議論を続けてる。
すごい、すごいよ…。
たまに、みんなめっちゃ爆笑するし…。
たいしておもしろいこと言ってないのに…_(┐「ε:)_
そして、やっと終盤かと思ったら、
急に所長に呼びかけられて、
「ボランティア活動でどんなことをやってるのか話してくれ」
と言われる。
急だな!!!(゚Д゚)
でも、案外スラスラ話せるもんですね…(簡単な説明だったけど)
自分グッジョブ。
ある意味、
グダグダに見える会議の中でも、ちゃんと私にまで気を配ってくれた所長は、
すばらしいと思いました。
おかげで、ほぼ全職員に私の活動をちょこっと報告できたし。
良かった良かった。
結局、
11時に始まった会議は14時半に終わりました…。
モザン人の忍耐、おそるべし…。
でも、ちゃんとみんなが発言して、
職場に対する不満や問題もちゃんと所長に訴えてて、
そこは見習うべきだなと思いました。
いつかの空とモザンビーク国旗。
うまく撮れなかった。